
犬の毎日の健康チェックのポイント。見ておきたい10の項目
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毎日の健康チェックは、病気を見つけるためのものではなく、愛犬の「いつもの様子」を知り、「いつもと違う」に早く気づくためのものです。食欲、排泄、目や耳、呼吸など、いくつかの項目を、決まったタイミングで見てあげましょう。
ただし、この記事のチェックで、体調の良し悪しを判断することはできません。気になる様子があるときは、自己判断せず、動物病院や獣医師に相談してください。
毎日チェックする意味と、使い方
わんこは、体調が悪いときでも、言葉で伝えることができません。日頃から体や行動をよく観察して、少しでも異変を感じたら、早めに獣医師に診てもらうことが大切です。
特に、子犬や、飼い始めたばかりのわんこは、念入りに観察しましょう。
チェックの目的は、「いつもとの違い」に気づくことです。わんこによって、食べる量も、動き方も、鳴き声も違います。「平均的な正常」ではなく、「その子のいつも」と比べて見てあげてください。
なお、このチェックは診断ではありません。「この項目が大丈夫だから、安心」とも、「この項目が気になるから、病気」とも言えません。あくまで、変化に気づいて、動物病院に伝えるための手がかりです。
見ておきたい10の項目
1. 元気と食欲
- 元気がない、ぐったりしていないか
- ごはんを、いつもどおり食べているか
- 呼びかけたり、おもちゃを見せたりしたとき、いつもどおり反応するか
- 熱がありそうな様子はないか
食欲がないときは、病気の兆候のこともあるので、様子を見すぎずに、早めに動物病院に相談しましょう。特に、子犬や小型犬、持病のある子は、食べない状態が続くと体に負担がかかりやすいので、早めに相談してください。
体温は、見た目や触った感じだけでは分かりにくいことがあります。資料では、正常な体温は38.0〜39.0℃とされていますが、体温の測り方は、動物病院で教えてもらいましょう。
ごはんの前後に、さっと見てあげるのがおすすめです。
2. 排泄(うんち・おしっこ)
- うんち・おしっこの、においや色、回数、量はいつもどおりか
- うんちの硬さはいつもどおりか。下痢や、血が混じっていないか
- 虫のようなものが、混じっていないか
- 肛門のまわりが、汚れていないか
お散歩のときや、トイレの後始末のときに、さっと確認する習慣をつけておくと、変化に気づきやすくなります。気になるときは、写真を撮っておくと、獣医師に伝えるときに役立ちます。
3. 目
- 目に輝きがあるか
- 目やにが増えていないか
- 涙の量が、いつもより多くないか
- 白目が赤くなっていたり、黒目が白くにごっていたりしないか
朝、起きたときや、お散歩から帰ったときに、顔まわりを見てあげましょう。
4. 耳
- 耳が汚れていないか
- 赤みや腫れがないか
- いつもと違うにおいや、耳だれが出ていないか
- 耳を、しきりに気にしていないか
5. 鼻・咳・くしゃみ
- くしゃみが、続いていないか
- 鼻水が出ていないか。量が多くないか
- 鼻がつまっているような様子がないか
- ひどい咳をしていないか
鼻水や咳が出たときは、いつから、どんな様子か、どんな場面で出るか(お散歩のあと、興奮したとき、寝ている間など)を、メモしておくと、獣医師に伝えやすくなります。
6. 鳴き声と呼吸
- 鳴き声が、いつもと同じか(弱々しい、かすれている、など)
- 呼吸の様子が、いつもと同じか(速い、苦しそう、など)
- 寝ているときの呼吸が、いつもと違わないか
呼吸の様子は、落ち着いているとき、寝ているときのほうが、いつもとの違いに気づきやすいことがあります。
7. 口と歯
- 口の中や、まわりが汚れていないか
- 口のにおいが、強くなっていないか
- 歯ぐきが腫れていたり、血が出ていたりしないか
歯みがきのときや、おやつをあげるときに、口の中をちらっと見る習慣をつけると、続けやすくなります。口を触られるのが苦手な子は、無理をしないでください。
8. 毛並みと皮膚
- 毛につやがあるか
- 毛が逆立っていたり、いつもより抜けていたりしないか(脱毛、フケ)
- 皮膚が赤くなっていないか、かゆがっていないか
- 体を触ったとき、しこりのようなものがないか
ブラッシングやなでているときに、毛や皮膚の様子を一緒に見る習慣をつけると、続けやすくなります。
9. 歩き方と足
- 歩き方が、いつもと変わっていないか
- 肉球や爪の状態(傷、割れ、伸びすぎ)は、いつもどおりか
- お散歩に行きたがらなくなっていないか
お散歩の最初と最後に、足の裏をさっと見てあげると、変化に気づきやすくなります。
10. 水を飲む量と体重
- 水を飲む量が、異常に多い、または少なくなっていないか
- 体重や体型は、いつもどおりか
体重は、週1回程度の測定がすすめられています。水を飲む量は、毎回量る必要はありません。「いつもより水の器が空になるのが早い」といった、ざっくりとした気づきで十分です。
相談のタイミングを、2つに分けて考える
気になる様子があるときは、その内容によって、動物病院に連絡するタイミングを考えます。以下は、あくまで目安です。判断に迷うときは、動物病院に電話で相談してください。
すぐに動物病院へ連絡したい様子
次のような様子があるときは、様子を見ずに、すぐに動物病院へ電話して、獣医師の指示を受けてください。
- ぐったりして、動かない。呼びかけても、反応が弱い
- 呼吸が苦しそう、または、呼吸がいつもと大きく違う
- けいれんしている
- 嘔吐をくり返している
- 吐こうとしても吐けない。お腹が急にふくらんでいる
- おしっこが出ない、または、出そうとしても出ない
- 暑い場所や運動のあとで、呼吸が荒く、ぐったりしている(熱中症のおそれ)
- 咳がひどい
- 大きな事故や、けがをした
- 食べてはいけないものを、食べてしまった可能性がある
夜間や休日でも診てくれる動物病院を、あらかじめ調べて、電話番号をメモしておくと、いざというときに慌てずにすみます。
様子を見ながら、かかりつけに相談したい様子
すぐではなくても、次のような様子が気になるときは、かかりつけの動物病院に、相談してみましょう。
- 食欲が、いつもより落ちている
- 元気はあるが、いつもより動きが少ない
- うんちが、軟らかい、または、硬い状態が続いている
- 目やにや、耳だれが増えた
- 咳やくしゃみが、ときどき出る
- 皮膚をかゆがる、毛が抜けている
- 口のにおいが強くなった
- 歩き方が、いつもと少し違う
- 水を飲む量が、いつもと違う
様子を伝えるときは、「いつから」「どのくらい」「どんな様子か」を、メモや写真と一緒に伝えると、獣医師も判断しやすくなります。
続けやすい観察のコツ
チェックは、長く続けることが大切です。無理のない方法を、見つけてみてください。
見る場面を決める
「朝のごはんの前」「お散歩から帰ったあと」「寝る前のなでなでタイム」のように、毎日の習慣と結びつけると、続けやすくなります。
短く記録する
スマホのメモや、カレンダーに、ひと言だけ残してみましょう。
- 例: 朝のごはん「全部食べた」、うんち「いつもどおり」
- 例: 今日は「目やにが少し多い」
気になる変化があったときは、写真も撮っておくと、獣医師に説明するときに役立ちます。うんちや目やにの写真は、受診のときに見せるためのものなので、後で消してもかまいません。
家族で共有する
家族みんなで見ていると、気づきが増えます。「今日のごはん、少し残したよ」「うんちが柔らかかった」など、気づいたことを、気軽に共有できるようにしておきましょう。
完璧を目指さない
毎日すべての項目を見る必要は、ありません。できる日に、できる範囲で、続けていくことが大切です。
定期的な健康診断と、予防
毎日の観察と合わせて、定期的な健康診断も、病気の予防に有効だとされています。年齢や体質によって、診断の頻度や内容は違うため、かかりつけの獣医師に相談して、愛犬に合った計画を立てましょう。
また、ワクチンや、ノミ・ダニ、寄生虫の予防(駆虫)は、獣医師に相談して、適切な時期に受けさせることが勧められています。
犬の登録と、毎年度1回の狂犬病予防注射は、飼い主さんの義務です。
まとめ
愛犬の健康チェックは、「いつもの様子」を知り、「いつもと違う」に気づくための習慣です。元気と食欲、排泄、目、耳、鼻・咳・くしゃみ、鳴き声と呼吸、口と歯、毛並みと皮膚、歩き方と足、水と体重の10の項目を、毎日の生活の中で、少しずつ見てあげてください。
気になる様子があるときは、自己判断せず、動物病院や獣医師に相談を。今日の夕方のお散歩から、まずは「うんちの色」だけでも、見てみませんか。


