
犬に与えてはいけない食べ物。身近な食品と、誤食を防ぐ工夫
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人が普段食べているものの中には、わんこには与えてはいけないものがあります。ネギ類、チョコレート、ぶどう類、キシリトール入りのガムなどが、その代表です。
この記事では、身近な「与えてはいけない食べ物」と、うっかり食べてしまうのを防ぐ工夫、食べてしまったときの連絡の仕方をまとめました。「少しなら大丈夫」とは考えずに、最初から口に入らないようにしておくのが基本です。
まず知っておきたいこと
わんこの体は、人とは違います。人にとっては問題のない食べ物でも、わんこには負担になったり、体調を崩す原因になったりすることがあります。
また、この記事で紹介する食べ物は、すべてではありません。ここに載っていない食べ物でも、わんこには合わないものがあります。「これは大丈夫かな」と迷ったときは、与えずに、かかりつけの動物病院に聞いてみてください。
もうひとつ大切なのは、「食べてしまう場面」です。わんこは、飼い主さんが思いもよらない場所で、思いもよらないものを口にすることがあります。与えない心がけに加えて、「手が届かない環境づくり」も大切です。
「欲しがるから」あげてしまう前に
食卓で、じっとこちらを見つめて、ごはんをねだる。そんな姿に、つい、ひと口あげたくなる気持ちはよくわかります。
けれど、「ひと口くらい」が積み重なると、与えてはいけない食べ物を口にするきっかけにもなりかねません。ねだられたときは、わんこ用のおやつで気を引く、決まった場所で待たせるなど、人の食べ物は「あげない」と、家族みんなで決めておくと、続けやすくなります。
特に注意したい5つの食べ物
ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク)
ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ類は、わんこには避けたい食材とされています。加熱しても成分は分解されないため、注意が必要です。
身近なところでは、次のような食べ物に入っています。
- ハンバーグ、カレーなどの加工食品
- みそ汁や、すき焼きの煮汁
「具は取り除いたから」と、汁だけを与えるのも避けましょう。
チョコレート
チョコレートやココアに含まれる成分は、わんこの体には合わず、嘔吐、下痢、発熱、けいれんなどを引き起こすことがあるとされています。
チョコレートそのものだけでなく、次のような食べ物にも入っています。
- クッキー、ケーキ、チョコ入りのパン
- アイスクリーム、ココア飲料
- お土産やプレゼントのお菓子
「ひとかけらだけ」でも、与えないようにしてください。袋のまま床に落ちていたり、バッグの中に入っていたりして、わんこが自分で見つけてしまうことがあります。
ぶどう類(干しぶどうを含む)
ぶどうや、干しぶどう(レーズン)は、わんこには与えてはいけない食べ物とされています。腎臓への影響(腎不全の原因になる)が指摘されています。皮や種の有無にかかわらず、与えないようにしましょう。
見落としやすいのは、加工された食べ物です。
- レーズン入りのパン、クッキー、シリアル
- ケーキやお菓子にのった、ぶどう
- 料理やサラダに添えられたぶどう
「ぶどうの皮をむけば」「種を取れば」といった自己判断は、しないでおきましょう。
キシリトール入りのガムなど
キシリトールは、人用のガム、タブレット、キャンディー、歯磨き粉、一部の食品などに使われています。少量でも、血糖値の低下や嘔吐、肝臓への影響を引き起こすことがあるとされており、特に注意が必要です。
身近な場所で、うっかり口にしてしまう場面があります。
- バッグやポケットに入ったままのガム
- 洗面所に置かれた、人用の歯磨き粉
- テーブルの上の、のど飴やタブレット
「無糖」「シュガーレス」と書かれたお菓子や、ガムは、成分の表示を確認する習慣をつけておくと安心です。
鶏の骨
鶏の骨は、与えないようにしましょう。鶏の骨は縦にさけやすく、かんで割れると先がとがり、のどや消化管を傷つけることがあります。
- 焼き鳥や、から揚げの骨
- 骨付きの鶏肉の残り
- 串や、竹串
食卓で出た骨を、そのままゴミ箱に捨てると、わんこがあさってしまうことがあります。骨は、袋に入れて、フタ付きのゴミ箱へ入れるなどの工夫が必要です。
迷ったときの考え方
食べ物の成分は、パッケージの原材料表示で確認できます。見慣れない名前が書いてあるときや、加工食品のときは、特に慎重に。「人用のものは、基本的に与えない」「迷ったら与えず、獣医師に聞く」を目安にしておくと、判断しやすくなります。
ほかにも気をつけたい食べ物
環境省のパンフレットでは、次のような食べ物にも、注意が必要とされています。
- コーヒー、緑茶、紅茶など(カフェイン): 資料では、下痢、嘔吐、多尿などの原因になることがあるとされています。
- レバー: 資料では、ビタミンAが多く、摂りすぎると食欲不振や関節炎の原因になることがあるとされています。
- ほうれん草: 資料では、シュウ酸が多く、尿石症の原因になることがあるとされています。ゆでてアク抜きをすると、減らせるそうです。
- 生肉: 資料では、寄生虫や細菌のおそれがあるため、加熱するとされています。
- 香辛料: 資料では、耐性が低く、肝臓への負担が指摘されているとされています。
- 生卵の白身: 資料では、生の白身を与え続けると、皮膚炎などの原因になることがあるとされています。卵を与えるときは、加熱して、少なめにし、わんこの様子を見ましょう。
- にぼし、海苔: 資料では、マグネシウムの摂りすぎで、尿路の病気の原因になることがあるとされています。
- 人の味つけの食事、ハムなど: 資料では、塩分の摂りすぎに注意が必要とされています。砂糖や果物の与えすぎは、肥満の原因になります。
リストにない食べ物でも、「人の食べ物は基本的に与えない」という意識を持っておくと、判断に迷いにくくなります。
誤食を防ぐ工夫
キッチン・ダイニング
- 食べ物は、わんこの届かない高さの棚や、扉のある収納にしまう
- 調理中は、足元にいないように、ゲートなどで区切る
- 食卓の上に、食べかけの食べ物を置いたままにしない
ゴミ箱
- フタ付きで、わんこが倒したり開けたりできないものにする
- 骨、食べ残し、お菓子の包み紙など、においの強いものは、袋の口をしっかり閉じて入れる
- 勝手口や、玄関のそばのゴミは、特に注意する
バッグ・来客時
- 家族や来客のバッグは、床に置かず、わんこの届かない場所へ
- 来客があるときは、テーブルの上の、お菓子やお茶うけを片づけておく
- 来客や、お子さんにも、「わんこにはあげないでください」と伝えておく
ガムや、のど飴は、バッグの中や、上着のポケットに入っていることが意外と多いものです。うっかりが起きやすい場所だと意識しておきましょう。
食べ物以外の誤飲
食べ物のほかにも、わんこが口にすると危ないものがあります。環境省のパンフレットでは、次のようなものが、誤飲に注意が必要なものとして挙げられています。
- 靴下、ストッキング、ひも、糸
- 竹串
- トウモロコシの芯
- 果物の大きな種
- 観葉植物(チューリップの球根、ポインセチア、アサガオの種など)
床に落ちた小物や、わんこの届く高さにある植物にも、気をつけてあげてください。
家族で共有しておくこと
- 家族全員が、与えてはいけない食べ物を知っている
- お子さんが、おやつをこっそり与えないよう、声をかけておく
- かかりつけの動物病院と、夜間・休日に診てくれる病院の電話番号を、冷蔵庫の扉など、すぐ見える場所にメモしておく
お散歩中の拾い食い
- 食べ物が落ちていそうな場所(公園のベンチの周り、飲食店の前、ゴミ置き場の近く)を、できるだけ避ける
- リードを短く持ち、地面のにおいをかぎながら進むときも、口に入りそうなものがないか、先に目で確かめる
- 危ないものを見つけたら、近づかずに、別の道へ誘導する
拾い食いが多い子は、飼い主さんの目と距離を近くしておくと、先回りしやすくなります。
食べてしまったときは
元気そうに見えても、すぐに連絡することが大切です。夜間や休日に診てくれる動物病院の連絡先も、あらかじめ調べておきましょう。
まとめ
ネギ類、チョコレート、ぶどう類、キシリトール入りのガム、鶏の骨は、与えないようにしましょう。ここに載っていない食べ物でも、迷ったときは与えず、かかりつけの動物病院に聞いてみてください。
「与えない」ことに加えて、「口に入らない環境をつくる」ことが、いちばんの予防です。今夜、キッチンのゴミ箱とバッグの置き場所を、ちょっとだけ見直してみませんか。


